重賞回顧「ウオッカが前哨戦で完勝」

　一騎打ちムードが漂うチューリップ賞は好発を切ったダイワスカーレットが逃げを打つ意外な展開。ハナを切ったダイワスカーレットは押さえ気味の逃げで１０００ｍ通過が５９秒８のスローペース。一方、ウオッカは好位外目で前走の様な掛かる素振りも見せずに追走。４コーナーから直線入口にかけてウオッカが外目を上がっていき、ダイワスカーレットの安藤勝巳はウオッカがくるのを待って追い出す。直線は２頭の叩き合いになったが、鞭をふるう安藤勝巳に対し四位洋文は押っつけるだけ。ゴール前は差を確認するようにして手綱を緩めた。着差以上に強い勝ち方だった。

　久しぶりに強い馬同士の一騎打ちを見た。終わって見ればウオッカの強さが目立ったレースだが、３着に１秒差を付けているのだからダイワスカーレットも充分強い。３着に入ったレインダンスも良く走ったが現状では上位２頭には大きく水をあけられた感じだ。

　LAP :12.4-10.9-12.1-12.2-12.2-11.1-11.0-11.8
　通過:35.4-47.6-59.8-70.9 上り:70.4-58.3-46.1-33.9

【１着】 ウオッカ　　　　　 1番人気 (1.4)
　余裕の追走から叩きを制する。前走よりもレースが上手になっているし、折り合いもついた。８割の力で勝ったように見えるので桜花賞馬はほぼこの馬で決まりかも。新馬戦から５戦連続で上がり３Ｆ１位で、しかも後方一気ではないのが凄い。

【２着】 ダイワスカーレット 2番人気 (2.8)
　相変わらずスタートが良く、押さえきれない手応えでハナへ。前半５９秒８とペースを落として上がり勝負に持ち込むが、瞬時にギヤがアップするタイプではないので伸びてはいるが決め手の差が出た。４戦連続でスローペースのレース。ハイペースになった時に真価を発揮するか脆さを出すか。