菊花賞考査【血統傾向を探る】

　菊花賞というレースは血統の傾向がわりあいとハッキリしている。やはり３０００ｍを走り勝ち切るには血統が大きく左右すると思っている。過去２２年で一番多く勝っているのがサンデーサイレンス系で６勝、このうち２勝がダンスインザダーク産駒だった。ダンスインザダークといえば１９９６年の菊花賞馬ですからね。血は受け継がれていると言うことでしょう。



　Roberto系の３勝はブライアンズタイム産駒（ナリタブライアン、マヤノトップガン）とリアルシャダイ産駒（ライスシャワー）。ブライアンズタイム産駒は万能種牡馬で時として大物を輩出する。リアルシャダイ産駒は長距離線で強かったです。



　サンデーサイレンス産駒が出てくる前はNasrullah系も好走していましたが、最近は出走頭数も少なく連対はないです。Northern
Dancer系は欧州で活躍した種牡馬がポツポツと出ています。この血統は上がりの速い競馬よりもスタミナ勝負に強い感じです。



　Mr. Prospector系はKingmambo系のエルコンドルパサー産駒ソングオブウインドが勝っているだけです。エルコンドルパサーはジャパンカップ１着、凱旋門賞２着という実績がありスタミナとスピードを兼ね備えた馬で、そこに母父サンデーサイレンスの血が上手く配合された感じがしますね。



　最近の流れから言えばサンデーサイレンス系種牡馬中心に考えていいのではないかな。昨年はアドマイヤベガ産駒のアルナスラインが、一昨年はフジキセキ産駒のドリームパスポートが２着に入った。アルナスラインの母父はNorthern
Dancer系のEl Gran Senor、ドリームパスポートの母父はトニービンですから父が長距離を走っていなくても母父に底力のある血統が入るとサンデーサイレンス系種牡馬は距離をこなしてしまうと思う。だから、父が長距離血統のサンデーサイレンス系であれば母父はなんでもＯＫ、父が中距離血統の場合は母父には底力のある血統の組み合わせがいいと思う。また、母父サンデーサイレンスは父の良さを生かすのでキングスエンブレムやスマイルジャックは狙って面白いと思う。



　人気になるオウケンブルースリはジャングルポケット産駒で、ジャングルポケットは菊花賞４着、天皇賞春２着ですから長距離がダメと言うことはないと思うけど、中距離の方がいいタイプですね。ジャングルポケットの父トニービン産駒も菊花賞に有力馬を出していますがエアダブリン、ウイニングチケット、エモシオンなどが３着までですね。今年は皐月賞馬、ダービー馬が不在なのでオウケンブルースリにとってはチャンスですが過信は出来ないと思う。



　

過去２２年の菊花賞　チェック種牡馬別集計

レース一覧・【過去２２年の菊花賞連対馬／血統タイプ別】

＊ＳＳ　（サンデーサイレンス系／サンデーサイレンス産駒） 2007年からサンデーサイレンス産駒はいない

＊ＳＳ　（母父サンデーサイレンス系／母父サンデーサイレンス産駒）

菊花賞の登録馬【血統タイプ別出馬表】

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