宝塚記念考査【斤量差を考える】

　今年の宝塚記念は日本ダービー馬ウオッカの参戦で盛り上がっている。新聞などで角居調教師は「７キロの斤量差は大きい」と言っているが確かにこの斤量差は魅力的だと思う。このウオッカの斤量５１キロは有利だが四位洋文騎手はどうなの？と言うことで『[RBN] ウオッカ宝塚出走決定。カギは四位洋文の斤量５１キロか』を書いた。

　斤量については特にＧ１のレース考査で取り上げているが、前走よりも重い斤量を背負った馬の成績は悪い。宝塚記念の古馬（牡馬）の斤量が５８キロになった１９９６年から１１年間を見ると勝ち馬全てが前走よりも斤量が軽いか同じだった。と言うのも斤量の条件が同じの前走天皇賞組が６勝、安田記念組が３勝、残りの１勝は金鯱賞を逃げ切ったサイレンススズカ。また、斤量が軽くなった１頭も金鯱賞をレコード勝ちしたタップダンスシチーだった。２着馬についても同斤量以上が良くて６頭、斤量増は４頭だった。３歳馬についてはローエングリンの３着が最高でダービー馬ネオユニヴァースでも４着だった。

　このことから宝塚記念ではアローワンス（斤量減）があっても３歳馬と古馬との間には力差があるのだと思う。ただ、これが秋になると３歳馬もグッと力を付けてきてＪＣを勝ったエルコンドルパサーやジャングルポケット、ＪＣＤを勝ったクロフネなど古馬と２キロのアローワンスでも勝っている。もし、宝塚記念でウオッカが勝つようだとそれこそ今世紀最強牝馬と呼ばれるかもしれない。特に今年の宝塚記念はメンバーが揃っているからね。斤量差があってもワールドリーディングホースで１２５ポンドのアドマイヤムーンを破ったとなればそれ以上の評価をされてもおかしくないから。

　アローワンス（斤量減）については以前『[RBN] ３歳馬が古馬に挑戦で負担重量についてのあれこれ』で書いています。

　　前走斤量別集計

　　前走レース名別集計

　　年齢別集計

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