2007年の日本ダービー考査で「乗り替わり・戦歴から考える」という記事を書いていた。
『過去21年のダービー馬の戦歴をみるとある傾向が見つかった。それは「乗り替わり」である。過去21年のダービー馬を見ると騎手の乗り替わりでの勝利はゼロ。しかも、前々走かの乗り替わりをみても19回は乗り替わりなしで乗り替わりがあったキングカメハメハとタニノギムレットには明確な理由があった。キングカメハメハは毎日杯で福永祐一が騎乗しているが、その前のすみれ賞では安藤勝己が手綱を取っている。では、なぜ毎日杯で福永祐一が騎乗したかというとこの週に安藤勝己はアドマイヤドンでドバイワールドカップに出場していてキングカメハメハには騎乗できなかった。また、タニノギムレットは皐月賞に四位洋文が騎乗しているが、この時の武豊は2月に落馬して骨盤骨折の大けがを負いリハビリ中だった。
ダービーを勝つような馬にはその馬に乗り続けている騎手が勝つのがベスト。テン乗りでダービーを勝てるほど甘いレースではないと言うことだろう。また、成績をみると前2走で連対経験のない馬はタニノギムレットとメリーナイスの2頭だけ。タニノギムレットは重賞3勝馬、メリーナイスは朝日杯3歳Sの勝ち馬ということでそれぞれ実績を残している馬だった。また、前走では皐月賞組の成績がダントツによく、NHKマイルカップから勝ったタニノギムレットとキングカメハメハは重賞勝ち馬で、例外と言えばアグネスフライト(OP→京都新聞杯を連勝)、フサイチコンコルド(新馬→すみれSを連勝)の2頭だけだった。また、重賞未勝利馬は2頭でフサイチコンコルド(新馬→すみれSを連勝)とウィナーズサークル(皐月賞2着)。前走2桁着順からのダービー馬はダイナガリバー(共同通信杯1着)だけ。
』
この時の記事を読むと乗り替わりで勝てるほどダービーは甘くないと言うこと。また、過去の実績で重賞を勝っていることをあげていた。2007年以降はどうだったか調べて見ると
2007年ウオッカ 乗り替わり無し。阪神JF1着、チューリップ賞1着
2008年ディープスカイ 乗り替わりなし。NHKマイルカップ1着、毎日杯1着
2009年ロジユニヴァース 乗り替わり無し。弥生賞1着、ラジオNIKKEI杯1着
2010年エイシンフラッシュ 京成杯1着
やはり、「乗り替わり無し」「重賞勝ち」という条件は変わらなかった。やはり、日本ダービーを勝つにはその馬の事を知り尽くし、その馬を育て上げるという事が必要なのだろう。
上記の条件から見てみるとウインバリアシオン、サダムパテック、オールアズワン、オルフェーヴル、フェイトフルウォー、コティリオン、ナカヤマナイト、トーセンラー、トーセンレーヴなどが該当する。しかし、これだけだと頭数が多いので「ステップレースから考える」を参考に絞り込んでみるとサダムパテック、オルフェーヴル、フェイトフルウォー、ナカヤマナイト、トーセンラーの5頭になる。
日本ダービー 出走馬の前4走
日本ダービー 過去25年の勝ち馬の前3走の成績
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