桜花賞考査【ラップタイムとＰＣＩ】

　今年の桜花賞は近年まれに見るハイレベルの戦いになると思う。というのも阪神ジュベナイルフィリーズの勝ちタイムが１分３３秒１とレースレコードを記録。しかも、このタイムは新設阪神競馬場の芝１６００ｍで一番速いタイム。しかも、２番目に速いタイムがチューリップ賞の１分３３秒７のだから驚くしかないでしょう。ちなみに、先日ダービー卿チャレンジＴを勝ったピカレスクコートが前走の道頓堀Ｓで出したタイムが１分３３秒７でした。

　前置きはこの辺にしてラップタイムとＰＣＩですが、下に桜花賞、チューリップ賞、フィリーズレビューのタイム分析リストを出してみた。これを見ると桜花賞は前半の２－３ハロン目が速く、後半の上がりがかかるラップになっている。また、同じコースで行われるトライアルのチューリップ賞よりも遅いタイムだったのは過去１１年で２回だけだった。昨年はやや時計がかかったが、最近の傾向としては１分３４秒台前半から３３秒台の決着になっている。それだけ、年々レベルが上がっているということだろう。で、今年だが既にチューリップ賞で１分３３秒７のタイムを出しているのだがらそれ以上になることは間違いない。

　ＰＣＩを見ると桜花賞の勝ち馬は５０前後で、前走でも５０前後で走っている。ＰＣＩ５０ということは前後半で同じ様なラップを刻んでいる。出来れば桜花賞と同じ前半が速いＰＣＩ４０台で走っているのが望ましい。そう言う意味では今年のチューリップ賞はウオッカでＰＣＩ５９．７とラップを見れば２ハロン目に１０秒９と速いが全体の流れをみると緩いペースだった。ただ、これは逃げたダイワスカーレットが作り出したペースで上位２頭は余裕を持った走りだった。

　フィリーズレビューのラップを見ると例年ペースが速く桜花賞向きの流れだが本番ではあまり良くない。というのもこの距離だとスピードで押し切れるので一本調子になりやすい傾向にある。だから、先行逃げ切りよりも差して届かずといった馬がいい。でも、今年の勝ち馬アストンマーチャンはスピードで押し切ると言うよりも直線まで待って待って追い出して、しかもゴール前は押さえる余裕があったほど。

　まあ、これだけ書いてみたが、前哨戦のラップを見てもレース振りをみてもウオッカ、ダイワスカレーット、アストンマーチャンの３頭は強いという結論しかでなかった。

桜花賞の勝ちタイムとラップタイム

チューリップ賞の勝ちタイムとラップタイム

フィリーズレビューの勝ちタイムとラップタイム

桜花賞馬の通過順とＰＣＩ、前走の通過順とＰＣＩ

Output by TARGET frontier JV