ジャパンカップの回顧「勝敗の明暗はコース取りと位置取りの差」

　ジャパンカップはアドマイヤムーンの岩田康誠の好騎乗が光った。スタートは良くて先行策、チョウサンが先手を取ってペースを落とす。横山典弘は勝つならこの作戦しかないと定めたような思い切った逃げでコスモバルクの松岡も抑えるしかない。１０００ｍ通過が６０秒１と表示された時点で横山典弘は抜群のペース配分で逃げているのが分かる。４コーナーから直線に掛けてメイショウサムソンが押し上げるが、馬群が固まっているので相当外を回される羽目に。勝ったアドマイヤムーンは内から出さすに４００ｍを過ぎても持ったまま、３００ｍを過ぎ仕掛け始め、残り２００ｍで追い出すとチョウサンを交わして一気に先頭に。アドマイヤムーンの特徴である一瞬の脚をドンピシャのタイミングで使ってゴール前までギリギリ持たせた。もし、少しでも外を回ったら勝てなかったのでこの騎乗は最高の騎乗でしょう。天皇賞では控える競馬で外を回って不利を受けた。今回はアドマイヤムーンにとっては距離が長いと思われたが積極的な競馬で勝った。マイルチャンピオンシップの安藤勝己ではないが、天皇賞の敗戦が今回の積極的な騎乗に繋がったと思う。



　ポップロックのペリエは最高の騎乗をしたけど、この馬はエンジンの掛かりが遅いので瞬発力勝負では厳しかったか。残り４００ｍで追い出したがエンジンが掛かったのは２００ｍを過ぎてから。もう少しペースが速くて地力勝負になっていたら差しきっていたかもね。メイショウサムソンは横綱相撲をしたけど負けた。天皇賞では積極的な競馬で勝ったが、今回は控える形で上がりの競馬になって負けた。メイショウサムソンにとっては不得手の展開になってしまったな。武豊にしてはミスした騎乗だと思う。それもこれも思い切っていった横山典弘に騙されたのかもね。



　本命に推したサデックスにとっては最悪の展開。軽い馬場の瞬発力勝負ではどうしようもない。メイショウサムソンをマークする形で進んだけど、直線に向いたとこで置かれていたからね。ジャパンカップは外国馬は半数以上出てこないと日本特有の流れになるようですね。

2007年11月25日(日)　5回東京8日　天候 : 晴 　馬場状態 : 良

【10Ｒ】　第27回ジャパンカップ

３歳以上・オープン・Ｇ１(定量)　(国際)(指定)　芝 2400m　18頭立

LAP　12.9-10.7-12.0-12.3-12.2-12.7-12.8-12.6-12.2-11.3-11.1-11.9

通過　35.6-47.9-60.1-72.8　　上り　71.9-59.1-46.5-34.3　　平均　1F:12.06 / 3F:36.18

Output by TARGET frontier JV