天皇賞（春）考査【血統傾向を探る】

　天皇賞（春）の過去２３年の成績から血統傾向を探ってみた。下の表は過去２３年の連対馬と血統タイプ別一覧。これを、みると最近ではNorthern Dancer系、サンデーサイレンス系が強く、１５年前ぐらいだとRoberto系やNasrullah系が強かった。出走頭数が多いサンデーサイレンス系だが連対しているのは直系だけで、サンデーサイレンス産駒系はまだ連対がないのが気になるところ。中距離ではサンデーサイレンス系に押され気味のNorthern Dancer系だが、長距離ではいい勝負をしているのが分かる。昨年の３着馬アサクサキングスは菊花賞を勝っているし、ここを勝つための資質は揃っている。



　一発のあるのがRoberto系。今年はグラスワンダー産駒とシンボリクリスエス産駒が出走。グラスワンダー産駒は日経賞４着のアーネストリーとジャパンカップの勝ち馬スクリーンヒーロー。アーネストリーは新馬戦でトールポピーやドリームシグナルに先着。その後、２回休養を挟んで条件戦をポンポンと勝ち上がって重賞初挑戦の日経賞で４着。徐々に力を付けてきていることは成績からも分かるし、成長期の４歳馬だけにどこまで強くなっているか楽しみな存在。スクリーンヒーローはジャパンカップを勝ったが有馬記念は５着、阪神大賞典は４着だった。スローの上がり勝負で勝ってきた馬だけにここ２戦は厳しいレースとなった。しかし、この２つのレースでいい経験をしたのも事実。特に前走の阪神大賞典では直線を向くまで持ったままで来られた。馬場が悪くて決め手を欠いたが、見所はあっただけに良馬場なら好勝負間違いないと思う。シンボリクリスエス産駒のモンテクリスエスはダイヤモンドＳを勝ち、日経賞は３着と好走。この馬の戦歴を見てもらえば分かるが昨年の秋からメキメキ力を付けている。父シンボリクリスエスに似て巨漢馬で終いの脚がシッカリしている。近走６レースで５回も上がり３ハロンは一番や早かった。スタミナは問題ないし、心配することは無い。



　Nasrullah系では楽しみにしていたオウケンブルースリが回避してしまったが、阪神大賞典２着のヒカルカザブエや逃げが予想されるテイエムプリキュア香港ヴァーズ３着のジャガーメイルが登録。特にジャガーメイルはスクリーンヒーローと差のない競馬をしているだけに侮れない存在。また、ヒカルカザブエも未勝利から４連勝でオープン入りした馬。日経新春杯では惨敗したが、阪神大賞典ではアサクサキングスと接戦を演じた。ヒカルカザブエは４歳馬だけに力を付けてきているからどこまで強くなっているか楽しみ。



　今年は抜けた存在がなく、楽しみな存在が多いので混戦模様。どの馬が勝っても不思議ではない。

天皇賞（春）　過去２３年の連対馬と血統一覧

天皇賞（春）　過去２３年のチェック種牡馬別集計

天皇賞（春）の登録馬　血統タイプ別一覧

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