天皇賞秋考査【タイムとPCI】

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 東京競馬場が改装され今の状態になったのは2003年からですが、過去21年の成績をみるとその年によって流れが違うのが分かる。東京芝2000mはスタート地点からすぐにコーナーになるので行きたい馬が多いとペースが速く、行きたい馬がいないとペースが遅くなる傾向にある。過去21年の前後半1000mのラップタイムをみるとよく分かるが、昨年はインティライミが逃げて流れを作り1000m通過が58秒8のややハイペース、一昨年はストーミーカフェがゆっくり逃げて1000m通過が62秒4の超スローペース、4年前はローエングリンにゴーステディが絡んで1000m通過が56秒9の超ハイペースだった。ペースが速いと差し馬有利に思えるが、過去のレースをみるとそうでもない。昨年はダイワメジャーが、1998年は先行したオフサイドトラップが、1993年はヤマニンゼファーが4コーナー2番手から粘り込んでいる。能力のある先行馬の場合は少しぐらいペースが速い方が上がりの競馬になりにくいので粘り込める。逆にスローペースだと決めて勝負になって差し馬が有利になる。スローペースでも粘れる先行馬は決め手がある馬が多い。



 位置取りを見てみると4コーナー10番手以下で勝っているのはスペシャルウィーク、サクラチトセオー、レッツゴーターキンの3頭だけ。4コーナーで10番手以下で2着だった馬はツルマルボーイ、ナリタトップロード、ムービースターの3頭。4コーナーで10番手以下で3着だった馬はアドマイヤムーン、サクラローレルバンブーメモリーの3頭。差し馬で馬券に絡むような馬は先の挙げた馬を見れば分かるが決め手があって人気がある。こういう馬は上位に来るけどメンバーが揃ったレースでは後方一気で差しきるまでは難しいと言うことが分かる。



 登録馬を見ると昨年勝ったダイワメジャーがいる。鞍上の安藤勝己はこの馬の勝ちパターンを心得ているから上がりの競馬に持ち込むことは考えにくい。前に行って早めに動き、後続に脚を使わせる競馬をすると思う。そうなるとダイワメジャーに勝つには好位で競馬が出来て終いの脚がしっかりしている馬がいい。PCI3(上位3頭の平均)をみると昨年が53.3なのでそれに近いPCI値で走り好走している馬がいい。ダイワメジャーが今年も同じようなPCI値で走るとすると、PCI53よりも速い流れを経験している馬が良い。また、PCIが遅くても上がり3F順位が上位の馬が良い。



 登録馬の前走を見てみると毎日王冠はPCI3は50.23と速く、ダイワジャーはPCI46.9とかなりキツイペースで粘っている。勝ったチョウサンはPCI52.0、アグネスアークはPCI51.8なので今回も好走する可能性はある。ただ、位置取りが後ろ過ぎると届かない可能性も残している。オールカマーはPCI3が56.03だが、これはコース形態が大きく、距離を考えれば速いと思っていい。勝ったマツリダゴッホはサンデーサイレンス産駒には珍しく先行粘り込みタイプでPCIは50前後で好走出来る馬だと思う。京都大賞典のPCI3は64.0で完全に上がりの競馬。ポップロックは良馬場では厳しいと思うけど馬場が悪ければPCI50ぐらいでも走れる思う。問題は人気になるアドマイヤムーンとメイショウサムソン。メイショウサムソンは皐月賞がPCI52.5で勝っているし、先行して粘る競馬が得意なので上位に来る可能性があるけど、鞍上が武豊に変わったので違う競馬をしたり脚の使いどころが誤ったりすると圏外にいってもおかしくない。また、アドマイヤムーンはPCI60前後で決め手を生かす競馬が得意。宝塚記念のパフォーマンスを見ると好走するような気もしますが、久々で速い流れになったときに終いの脚がしっかり使えるかどうかは分からない。



 タイムとPCIからでは毎日王冠組が好走すると思う。


タイム分析・レース一覧 【天皇賞秋 芝2000m】





































































































































































































































































































































































日付 1着タイム 上り 1着入線馬名 1着馬通過順 前3F 前5F 後5F 後3F PCI3 1~3脚質
2006.10.29 1.58.8 35.2 ダイワメジャー   -02-02-02 35.4 58.8 60.0 35.6 53.3 -差-差 +1.2 HP
2005.10.30 2.00.1 32.7 ヘヴンリーロマンス -08-08-08 37.0 62.4 57.7 33.6 69.3 差-差- -4.7 超SP
2004.10.31 1.58.9 34.4 ゼンノロブロイ   -11-08-09 35.8 60.1 58.8 35.1 53.5 差--差 -1.3 SP
2003.11. 2 1.58.0 33.6 シンボリクリスエス -08-08-07 33.9 56.9 61.1 37.1 59.6 差-追-差 +4.2 超HP
2002.10.27 1.58.5 34.4 シンボリクリスエス 06-06-07-05 35.3 59.3 59.2 35.3 55.7 差-差-差 -0.1 MP
2001.10.28 2.02.0 35.4 アグネスデジタル  -09-10-07 37.9 62.2 59.8 35.9 51.9 差- -2.4 SP
2000.10.29 1.59.9 35.3 テイエムオペラオー -05-06-05 36.8 59.7 60.2 36.3 48.8 差- +0.5 MP
1999.10.31 1.58.0 34.5 スペシャルウィーク -14-14-12 35.0 58.0 60.0 36.3 48.9 差-差- +2.0 HP
1998.11. 1 1.59.3 36.0 オフサイドトラップ -03-03-02 34.6 57.4 61.9 36.5 45.8 -差 +4.5 HP
1997.10.26 1.59.0 34.7 エアグルーヴ    -06-07-07 35.1 58.5 60.5 36.0 51.1 差--差 +2.0 HP
1996.10.27 1.58.7 34.5 バブルガムフェロー -03-03-03 36.3 60.3 58.4 34.7 55.7 -差-差 -1.9 SP
1995.10.29 1.58.8 34.3 サクラチトセオー  -16-16-15 36.5 59.6 59.2 35.7 51.1 追- -0.4 MP
1994.10.30 1.58.6 34.8 ネーハイシーザー  -02-02-02 37.1 60.6 58.0 34.9 54.0 -差-差 -2.6 SP
1993.10.31 1.58.9 36.4 ヤマニンゼファー  -03-02-02 35.4 58.6 60.3 36.4 44.1 -差-差 +1.7 HP
1992.11. 1 1.58.6 36.6 レッツゴーターキン -14-12-12 34.6 57.5 61.1 37.8 38.9 差-追-差 +3.6 HP
1991.10.27 2.02.9 37.4 メジロマックイーン -03-02-02 36.1 61.1 61.8 37.6 40.7 +0.7 MP
1990.10.28 1.58.2 35.7 ヤエノムテキ    -08-06-06 35.1 58.2 60.0 36.1 46.5 差-差-差 +1.8 HP
1989.10.29 1.59.1 —- スーパークリーク  -03-03-02 36.1 60.6 58.5 34.8 0.0 -2.1 SP
1988.10.30 1.58.8 —- タマモクロス    -02-02-02 35.7 59.4 59.4 35.2 0.0 -差- 0 MP
1987.11. 1 1.59.7 —- ニッポーテイオー  -01-01-01 36.0 60.2 59.5 36.0 0.0 -差 -0.7 MP
1986.10.26 1.58.3 —- サクラユタカオー  -04-04-04 36.2 59.9 58.4 35.4 0.0 -差 -1.5 SP

 *2002年は中山開催




Output by TARGET frontier JV

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