秋華賞考査【ウオッカの強さと不安】

　ウオッカの強さは言うまでもないでしょう。牝馬でダービーを勝ったことも凄いが、その勝ち方が圧巻。レースの流れは１０００ｍ通過が６０秒５で、これは過去２２年の平均が６０秒７１を比べても遅くないことが分かる。また、上がり３Ｆが３３秒０というのは過去最速。ディープインパクトの上がりが３３秒４なのでどれだけ速いかが分かる。ウオッカ凄いところは新馬戦戦から上がり３Ｆのタイムが少しずつだが速くなっていること。前走の宝塚記念で８着となり上がりも掛かってしまったが良馬場の切れ味は凄いものがある。



　ウオッカが強いのでは戦歴を見れば分かるが不安もある。と言うのもダービー馬はその後のＧ１をなかなか勝てない。ダービー馬でその年の秋のＧ１を勝ったのはディープインパクト（菊花賞）とジャングルポケット（ジャパンカップ）とナリタブライアン（菊花賞と有馬記念）とダイナガリバー（有馬記念）の４頭だけ。メイショウサムソンもネオユニバースもアドマイヤベガもスペシャルウィークもミホノブルボンも勝てなかった。ダービーという過酷なレースでは厩舎も究極の仕上げて挑んでくる。そこで、厳しいレースをした疲労がその年の秋になっても抜けないのかもしれない。ディープインパクトよりも速い上がりで勝ったウオッカはどれだけの能力があるのか計り知れないが、凱旋門賞を回避した理由となった右後ろ脚の蹄球炎もダービーのあとに宝塚記念を使った影響があったのかもしれない。能力は認めるが、ダービーを勝ったというのは気になってしかたがない。

馬データ　ウオッカ

レース検索・ダービー馬の秋４戦成績

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