皐月賞考査「レースの流れを考えてみた」

これまでの皐月賞のラップを見るとここ３年は前半が遅くて、後半が速いレースが多いが、それまでは前後半が同じか前半が速いレースが多かった。前哨戦の弥生賞と比べるとラップの流れ逆になりやすく、それは出走頭数に関係していたと思う。トライアルでも頭数が多いレースはハイペースになりやすく、頭数が少ないとスローペースになりやすい。しかし、フルゲート１８頭の皐月賞本番ともなるとどの騎手もスタート後にいい位置を取りたくてその影響でペースが速くなりやすい。しかも、中山２０００ｍはスタート地点がスタンド前と言うこともあり馬も興奮しやすいのでペースが速くなるのは避けられない。今回、逃げそうな馬と言えばステキシンスケクンかニシノアンサー。スピードを考えれば１２００ｍでも逃げ勝っているステキシンスケクンだろう。１６００ｍまでしか経験のないステキシンスケクンだから鞍上の藤田伸二もその辺りを考えてペースは落としたいところ。そうなると前半は６０秒前後ではなかろうか。

過去２０年の勝ち馬のタイムと上がり３Ｆタイム、通過タイムとＰＣＩ値を出してみた。ＰＣＩ値を見ると前半ペースが速い４４から上がりの速い５９．４まである。これまでの勝ち馬の皐月賞までのレースで本番よりもＰＣＩ値が小さいレース（ペースが速い）を経験していなかったのはディープインパクトだけだった（データでは９０年まで）。と言うことは余程ペースが遅くならない限りＰＣＩ値は６０を切って来ると思う。いわゆる前半速いペースを経験していない馬には厳しいレースになることは間違いないだろう。

RACING BOOK: 皐月賞の登録馬

タイム分析・レース一覧          【中山芝2000m】
日付   状  １着入線馬名        1着ﾀｲﾑ 上り 前3F 前5F  後5F  後3F PCI3
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050417 良  ディープインパクト  1.59.2 34.0 35.0  59.6  59.6 34.5 57.2
040418 良  ダイワメジャー　　  1.58.6 33.9 35.3  59.7  58.9 34.4 56.8
030420 良  ネオユニヴァース　  2.01.2 34.3 36.2  61.7  59.5 34.7 59.4
020414 良  ノーリーズン　　　  1.58.5 35.0 35.0  59.2  59.3 35.8 49.2
010415 良  アグネスタキオン　  2.00.3 35.5 35.8  59.9  60.4 35.8 52.1
000416 稍  エアシャカール　　  2.01.8 35.0 35.4  60.2  61.6 36.3 55.3
990418 良  テイエムオペラオー  2.00.7 35.2 35.4  60.1  60.6 36.0 53.0
980419 良  セイウンスカイ　　  2.01.3 36.7 35.5  60.4  60.9 36.7 46.4
970413 良  サニーブライアン　  2.02.0 36.5 36.0  61.1  60.9 36.5 49.7
960414 良  イシノサンデー　　  2.00.7 35.5 34.4  59.2  61.5 36.1 52.2
950416 稍  ジェニュイン　　　  2.02.5 36.7 35.4  61.0  61.5 36.7 48.0
940417 良  ナリタブライアン　  1.59.0 35.8 34.8  58.8  60.2 36.1 47.5
930418 良  ナリタタイシン　　  2.00.2 34.6 35.6  60.5  59.7 35.5 53.3
920419 良  ミホノブルボン　　  2.01.4 37.1 35.4  59.8  61.6 37.1 43.0
910414 稍  トウカイテイオー　  2.01.8 36.7 35.2  60.4  61.4 37.0 47.3
900415 良  ハクタイセイ　　　  2.02.2 36.9 35.7  60.2  62.0 37.6 44.3
890416 不  ドクタースパート　  2.05.2 38.2 34.7  60.9  64.3 38.7 44.0
880417 良  ヤエノムテキ　　　  2.01.3 ---- 35.1  59.8  61.5 36.4  0.0
870419 良  サクラスターオー　  2.01.9 36.7 34.6  59.5  62.4 37.8 45.2
860413 良  ダイナコスモス　　  2.02.1 36.8 35.2  60.2  61.9 37.6 44.0
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レース一覧・【皐月賞　１着馬】
日付    馬名               騎手     TIME 通過順   3F   PCI
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050417  ディープインパクト 武豊　　 1592 16- 9- 9 34.0 59.0*
040418  ダイワメジャー　　 デムーロ 1586  2- 2- 2 33.9 58.4*
030420  ネオユニヴァース　 デムーロ 2012  8- 7- 8 34.3 60.9*
020414  ノーリーズン　　　 ドイル　 1585  8- 9- 6 35.0 50.4*
010415  アグネスタキオン　 河内洋　 2003  5- 4- 3 35.5 50.6*
000416  エアシャカール　　 武豊　　 2018 15-15- 8 35.0 57.1*
990418  テイエムオペラオー 和田竜二 2007 14-11- 8 35.2 53.5*
980419  セイウンスカイ　　 横山典弘 2013  2- 2- 1 36.7 44.6*
970413  サニーブライアン　 大西直宏 2020  2- 1- 1 36.5 47.3*
960414  イシノサンデー　　 四位洋文 2007  7- 7- 8 35.5 51.4*
950416  ジェニュイン　　　 岡部幸雄 2025  2- 2- 2 36.7 47.0*
940417  ナリタブライアン　 南井克巳 1590  7- 4- 4 35.8 46.0*
930418  ナリタタイシン　　 武豊　　 2002 17-15-12 34.6 56.7*
920419  ミホノブルボン　　 小島貞博 2014  1- 1- 1 37.1 42.3*
910414  トウカイテイオー　 安田隆行 2018  7- 4- 2 36.7 45.6*
900415  ハクタイセイ　　　 南井克巳 2022  5- 7- 7 36.9 45.1*
890416  ドクタースパート　 的場均　 2052  6- 5- 5 38.2 42.6*
880417  ヤエノムテキ　　　 西浦勝一 2013  4- 4- 7 ---
870419  サクラスターオー　 東信二　 2019 12-12- 9 36.7 45.8*
860413  ダイナコスモス　　 岡部幸雄 2021 13- 9- 5 36.8 45.5*
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＊ＰＣＩとは、ペースチェンジ指数を意味し、その算出方法は、上がり３ハロンの位置を分岐点とし、その前後の走破タイムからそれぞれ速度を計算し、その比を表したものです。つまり、３ハロン前後で、どれだけ速度が変わったかを表しています。数値が約５０で前後半が同一程度のペースになり、それより小さい値だと、後半の速度が低下したことを意味し、大きい場合は、速度が速くなったことを意味しています。

＊ＰＣＩ３は上位３頭のＰＣＩ値の平均

Output by TARGET frontier JV