皐月賞考査【武豊の戦略】

　ＴＡＲＧＥＴで騎乗騎手の皐月賞での成績と中山芝２０００ｍの騎乗成績を調べてみた。皐月賞での騎乗成績では武豊が３勝、横山典弘が１勝だけ。騎乗回数では横山典弘１７回、柴田善臣１６回、武豊１５回、蛯名正義１３回と年齢と実績がある騎手が多く騎乗機会を得ている。武豊は騎乗機会も多いが人気馬に騎乗することも多い。１人気に騎乗したのが５回、２人気が３回、３人気が２回で、結果はこの上位３人気までで出している。と言うことは人気馬でしか結果を残していないと言うこと。



　今年はブラックシェルに騎乗。皐月賞では差して届かずの２着。これを負けて強しと見るか、マイネルチャールズには２戦して２回とも負けているので勝負付けが済んでいると見るか。武豊にしてみればマイネルチャールズより後ろからでは届かない。かといって前に行ったら切れる脚は使えない。マイネルチャールズに先着しても１着にならなければ意味がない。マイネルチャールズに先着＝１着ではないからね。



　ブラックシェルは父クロフネ、母父ウイニングチケットという血統。父のクロフネはＮＨＫマイルカップを勝ち、ジャパンカップダートを勝った。母父のウイニングチケットは言わずとしれたダービー馬だ。と言うことはブラックシェルにとっては全能力を出し切れる東京競馬場の方が合っている？ブラックシェルの成績を見ると常に切れる脚を使っている。７着に負けたきさらず勝でも伸びていないように見えたが上がり３Ｆは３４秒５でメンバー中最速。この切れる脚が使えるのなら後方からでも届きそうだが、武豊が切れる馬に乗って負けるのがこのパターン。



　金曜日発表の中山競馬場の馬場状態は芝が不良馬場。土曜日も午前中は雨予報なので本番までに良馬場に回復するかどうかは微妙なところ。末脚が切れる馬にとって馬場が悪くなるのは歓迎できない。皐月賞を勝つのに３３～３４秒台の末脚はいらない。勝つためには４コーナー９番手いないで早めに抜け出してバテないこと。これが出来れば勝つチャンスがあるが、これまでの武豊の皐月賞の騎乗を見ていると微妙なところだ。もし、騎乗スタイルを変えて来るようだと今年の武豊は怖いと思う。



　JRA｜プレイバック－皐月賞

皐月賞の騎乗成績　集計期間：1988. 4.17 ～ 2007. 4.15

中山芝２０００ｍの騎乗成績　集計期間：2007. 1. 6 ～ 2008. 4. 5

　昨年から先週までの中山芝２０００ｍの騎乗成績を出してみた。これをみると松岡正海が１位と健闘している。ちょっと意外な気がしたが、それだけ彼がこのコースを得意としていると言うことだろう。騎乗するマイネルチャールズは中山芝２０００ｍを３勝２着１回で連対率１００％。他のどの馬よりもこのコースを走っていて勝っている。どこにも死角が無いような気がするが、問題は馬場が悪くなったときだけ。稍重での競馬は経験しているがそれ以上悪くなったときは分からない。騎手で怖いのはやはり武豊と安藤勝己。このコースでの騎乗機会は少ないが結果はキッチリ出しているからね。