【菊花賞回顧】ソングオブウインドの強さに脱帽

　菊花賞のソングオブウインドには驚かされた。レースはアドマイヤメインが飛ばして１０００ｍ通過が５８秒７とハイペース。ペースが落ちたのは残り１２００ｍで１３秒台が２回だがそこからまた一気に１１秒台に突入。こうなると先行馬には苦しい競馬で結果を見ると上位で残ったのはダービーの１～３着馬であとは総崩れ。後方から競馬をしたアクシオンやインテレットなど人気の無い馬が上位に来ているが、ソングオブウインドはだけは別格の競馬をした。向正面まで後方に位置していたソングオブウインドは３コーナーから４コーナーの下りを利用して馬群の外を馬なりで進出し、直線に向いた時は先団を射程圏に入れ、直線ではドリームパスポートとの追い比べを制した。上がり３Ｆは３３秒５だが４Ｆでいうと４５秒台で上がって来ている。神戸新聞杯では先行して３着、今回は後方からの競馬で勝った。折り合いに心配がなくて自在性がある強い馬だね。血統で言えばエルコンドルパサー産駒が３０００ｍを制したのも驚き。血統ではよく父からスピードを母からスタミナをと言うがまさにその通りで父エルコンドルパサーは日本ではＮＨＫマイルＣやＪＣを勝ち、フランスではサンクルー大賞典を勝ち、凱旋門賞では逃げて２着とスピードとスタミナを兼ね備え、母父サンデーサイレンスからはスタミナを、また母母父トニービンからもスタミナを受け継いでいるんだね。

　メイショウサムソンはどうしてもアドマイヤメインを捕まえに行かなければいけないから早めに仕掛けるしかなく直線は脚があがってしまった。ドリームパスポートは直線よく伸びたがスタート直後に少し行きたがった辺りが最後に影響したのかも。ただ、この２～４着の馬は強いとこは間違いない。期待していたマルカシェンクは中１週が応えたのか、距離が長かったのかもしれない。

　残念ながら２年連続の３冠馬誕生とはいかなかったが、それほど３冠達成は難しいということだ。