弥生賞「レベルの高い予選」

弥生賞はいつも何か１頭強い馬が出てくるのでその馬を敬遠するように小頭数の競馬になりやすい。今年もディープインパクトという強烈な競馬をして来た馬が出走してきたためか登録馬の段階で既にフルゲートに満たなかったね。ただ、出走してきた１０頭はどの馬も強いと思うからここで敗戦しても名前だけは覚えておいた方がいいかも。と、前置きはここまで。

本命はディープインパクト。この馬にとって不利な条件というのは「多頭数、内枠、道悪」この条件が揃うと不安だったが、なんと天が味方したのか日曜日は雨の予報がまだ降らず、馬場は良に回復、不利を受けにくい外枠と勝つ条件が揃ってしまった。初戦はスローペースの流れを中段からアッサリ差しきり。２戦目は前が飛ばす縦長の嫌な展開をモノともせず後方から一気の差しきり。ＰＣＩを見ると75.7→65.3と速いペースラップにも対応。道中の走りを見ると鞍上の意のままに動けるのでもっとペースが速くなってもある程度の位置取りで競馬が出来そう。今回は大逃げを打ちそうな馬がいないのでペースは落ち着きそうだし、位置取りはあまり気にしなくても大丈夫だろう。昨日のレースを見てトラックバイアスが発生しているようなので外枠がどうかと考えたがこの頭数なら気にしなくても大丈夫と判断した。

相手はディープインパクトよりも前で競馬をするであろうマイネルレコルト。もし、ディープインパクトより後ろなら連も外すかもしれないが、昨日中山で騎乗している後藤ならそんなヘマは犯さないだろう。マイネルレコルトは切れる脚も使えるがどちらかというと平均ペースよりも速い流れを自分から動いて抜け出す競馬がベスト。そう、皐月賞向きと考えているんだな。だから、今回のようにスローペースになった時にどれだけいい脚が使えるかは疑問。だけど、３歳チャンピオンだし経験は豊富だからね。自分から動ける強みがあるので対抗に推した。

ほぼ上記２頭で決まるような気もするが、気になる馬を押さえとして挙げてみる。ブレーブハートは兄にローエングリン、母にフランスのＧ１を勝っているカーリングがいる良血。ここまで、脚元を考えてダートを使われてきたがようやく芝を使う事が出来た。吉田照哉氏の持ち馬でサンデーサイレンス産駒、馬体重が５００キロを超える大型馬だからクラシックを意識しないはずがない。初芝と言っても中山コースは経験しているしパワーはあるからある程度先行しても競馬になると思う。果たしてどんな競馬をするかは不安より期待の方が大きい。兄よりも融通が利くので楽しみな一頭。

押さえに落としたアドマイヤジャパンはまず出遅れグセがあるのと反応がディープインパクトやマイネルレコルトも遅い。長くいい脚を使えるので上位には来るがそれを上回る脚を使われたり前に残られたりする可能性がある。それと、賞金的には皐月賞に出られるので無理をするよりも他馬との脚の使いどころの比較や仕掛けどころなどを測る様な気がしてならない。血統的にも楽しみだし、乗れている横山典弘だから期待はしたいけどどうだろう。それならマチカネオーラの方が面白いような気がする。伊藤雄二厩舎でありながら新馬戦から手綱を取り続けているのは関東の蛯名正義。その蛯名が競馬を教えながら経験を積み弥生賞に出走するまでにこぎつけた。賞金を考えれば勝つ競馬より皐月賞の権利を取る競馬をするだろう。だから、３連複や複勝狙いにはいい馬かも。

●弥生賞のデータ