武豊がGⅠを最後に勝ったのは2010年のジャパンカップ。このレースでは1着入線のブエナビスタが降着となりローズキングダムが繰り上がりの1着となった。この事が引き金になったのか社台グループは武豊と距離をおくようになった。
武豊は2009年まで22年連続GⅠ勝利という大記録を持っていて、2010年はJCまで未勝利でこの勝利で23年連続GⅠ勝利という大記録を更新した。ただ、言えることは武豊も社台グループの馬で多くのGⅠを勝ってきたのも確かなこと。あのレースでローズキングダムが完全に抜け出して勝っていたなら武豊は24年連続GⅠ勝利を記録していたかも知れない。社台にとっては名牝ブエナビスタの秋GⅠ2連勝&6冠達成という大記録が達成出来たはずだったのでショックが大きかったはず。どちらが勝ってもサンデーレーシングの馬なので社台的にはOKと思っていたが内情はそうではなかったようだ。
フェアなレースを心がける武豊の騎乗は美しいと感じていたが、若手の台頭と外国人騎手や地方騎手の勝利にどん欲な騎乗をみると武豊の騎乗が物足りなくなって見えてしまった。武豊の騎乗技術が劣っているわけではないが、周りがレベルアップしているのとレースの質が変わってきている。その流れに対応しきれていないのではないだろうか。そこへ持ってきて騎乗馬のレベルダウン。これでは勝つことが出来ない。勝てないということは騎乗数も減少、騎乗数が減少すると勝利数も少なくなるという悪循環。
武豊というスターがいたからこそ競馬が盛り上がりJRAも潤った。その、武豊がもう一度輝くにはどうしたらいいのか。やはり、GⅠレースを勝つしかないと思う。勝って勝って「さすが武豊」と思わせるしかない。かつて主役だった武豊も今や脇役へと回ってしまった。そんな、彼にもう一度主役になって欲しいと願う。主役になるためにはどうしたらいいか。ただ、勝つだけではダメだろう。やはり、社台系の強い馬に乗って勝つのが一番いい。
武豊も43歳になったが、まだまだ老け込む年ではない。エリザベス女王杯は46歳の柴田善臣が勝ち、ヴィクトリアマイルCは44歳の横山典弘が勝っている。同期の蛯名正義は現在リーディング3位と好調。この3人と比べても劣っているわけではない。マイルCSは騎手歴26年で一度も勝ったことのないレース。このレースを勝ち、そして年内にもう1勝GⅠレースを勝って「やっぱり武豊は凄い」と思わせて欲しい。
マイルCSで騎乗するサダムパテックは皐月賞2着の実績がある実力馬。ただ、最近は淡泊なところがあるのか手応えがあるのに弾かない。何か、きっかけがあれば突き抜けるだけの能力は秘めているはずなのでそれを引き出して欲しい。1枠という今の京都では最悪の枠に入ったが、腹をくくって思い切った騎乗を期待している。
僕が初めて馬券を買ったのが1990年のオグリキャップが勝った有馬記念。このレースで馬券を取ってから競馬を始めた。競馬の面白さ、醍醐味を感じさせてくれたのが武豊とオグリキャップだった。だから、未だにあの有馬記念を見るたびに感動で胸が熱くなる。たびたび、ブログで武豊に対してキツイことを書いているが、これは彼の事が好きだからだと思う。だから、彼にはいつまでも頑張って欲しい。ガンバレ武豊!
武豊 年度別GⅠ成績
武豊 GⅠレース別成績
武豊 これまでのマイルCSの成績
コメント