今年は好調で先週の段階で全国リーディング3位、関東リーディング1位の成績。ヴィクトリーで久しぶりのG1勝利を上げると、今度は海外のG1まで勝ってしまった。勢いがあるというか、『今年の田中勝春は違うぞ!』というところを見せてくれている。
今年、好調の理由は年明けの金杯を勝ち、翌日のガーネットSを勝って重賞連勝で勢いに乗ったことだと思う。特にこの2つのレースは印象に残っていて、金杯では飛び級(1000万を勝ったばかりで普通なら1600万条件を使う)の格上挑戦にもかかわらず勝ってしまった。この時のシャドウゲイトとの好走が今年の好調の原因のひとつ。横山典弘鞍上のワンモアチャッターが逃げる展開を向正面で交わして先頭。そのまま押し切ってしまった。ちょっと早いかと思う展開だったが、馬の力を信じて、馬の行く気に任せての好騎乗。また、スリーアベニューでのガーネットSは後方一気の差しきり勝ち。この馬は決め手はあるが最後方からの競馬をする馬ではなかった。それが、アクアラインSで地方の御神本騎手が後方一気を決めて勝ってしまった。昇級のガーネットSでは田中勝春に乗り替わったので同じ騎乗は無理だと思って見ていたがこれが何とキッチリ決めてくれた。展開が向いたこともあるが、馬の行く気に任せてコース取りも良く差してきた。レースが見えているという印象があった。
今年と昨年の脚質別の成績を見ると逃げでの成績がいいのが分かる。まだ、半年にも満たないのに騎乗数は昨年の半分以下だが、勝ちは昨年を上回った。これは、シャドウゲイトで得た経験が生きているものと思っている。また、上がり3F順位を見てみると1位の数は昨年の半分とまずまずだが勝率が今年の方が断然いい。これは何を示しているかというと、昨年はいい脚を使っても届かないケースが多かったのに対し、今年はキッチリ勝っているということ。また、上がり3F6位以下の成績がいいが、これは先行策を取って粘っていることを示している。と言うことは積極的に前に行く競馬と、控えても無理に押させるのではなく馬の気持ちを損ねないようにして決め手を生かす競馬の両方が出来て、それがちゃんと成績に繋がっている。このままで行けば初の100勝も夢ではない。もっと勝っていい騎手なのにどうしてこれまで成績が上がらなかったのだろう。
人気面で見ると昨年よりも今年の上位人気でのシェアが高い。憶測だが、今年は蛯名正義の怪我、柴田義臣の怪我というのが影響していて、ラインで言えばトップの柴田善臣が怪我をすると№2の田中勝春にいい馬が回ってくる。いい馬が回ってくる=人気馬と言うことだろう。また、ヴィクトリーの音無厩舎だが関東での騎乗はほとんどが柴田善臣だった。だけど、善臣には先約があった。で、手の空いていた田中勝春に騎乗依頼がきた。ツイているときはこんなモノでこれまでなかなか勝てなかったG1をテン乗りで勝ってしまった。カッチーと呼ばれているかれも36歳で騎手歴19年のベテラン。1000勝ジョッキーでもあるわけだからそろそろダービーを勝ってもいいだろう。こういうリズムのいいときは何をやっても上手くいくハズだ。これまでG1で田中勝春の騎乗馬に◎をつけたことはなかったが今回は◎を付けてもいいかなって思っている。
騎手:田中勝春 2007年度成績 脚質別集計
| 騎手:田中勝春 2006年度成績 脚質別集計
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騎手:田中勝春 2007年度成績 人気別集計
| 騎手:田中勝春 2006年度成績 人気別集計
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年度別集計
年 | 着別度数 | 勝 率 | 連対率 | 複勝率 | 平均着 | 平人気 | G1 |
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2007年 | 47- 25- 29-211/312 | 15.1% | 23.1% | 32.4% | 6.7着 | 5.8人気 | 皐月賞 |
2006年 | 60- 78- 60-613/811 | 7.4% | 17.0% | 24.4% | 7.5着 | 6.5人気 | |
2005年 | 96- 91- 75-639/901 | 10.7% | 20.8% | 29.1% | 7.0着 | 5.8人気 | |
2004年 | 64- 62- 68-588/782 | 8.2% | 16.1% | 24.8% | 7.0着 | 6.3人気 | |
2003年 | 79- 79- 40-559/757 | 10.4% | 20.9% | 26.2% | 7.0着 | 5.7人気 | |
2002年 | 84- 70- 70-584/808 | 10.4% | 19.1% | 27.7% | 7.0着 | 5.9人気 | |
2001年 | 93- 88- 83-575/839 | 11.1% | 21.6% | 31.5% | 6.7着 | 5.8人気 | |
2000年 | 81- 69- 51-534/735 | 11.0% | 20.4% | 27.3% | 6.8着 | 6.2人気 | |
1999年 | 50- 54- 38-449/591 | 8.5% | 17.6% | 24.0% | 7.0着 | 6.3人気 | |
1998年 | 63- 72- 61-448/644 | 9.8% | 21.0% | 30.4% | 6.3着 | 6.0人気 | |
1997年 | 64- 47- 56-403/570 | 11.2% | 19.5% | 29.3% | 6.4着 | 6.0人気 | |
1996年 | 63- 68- 52-426/609 | 10.3% | 21.5% | 30.0% | 6.3着 | 5.7人気 | |
1995年 | 62- 59- 70-450/641 | 9.7% | 18.9% | 29.8% | 6.6着 | 5.4人気 | |
1994年 | 74- 67- 66-439/646 | 11.5% | 21.8% | 32.0% | 6.2着 | 5.0人気 | |
1993年 | 67- 69- 64-422/622 | 10.8% | 21.9% | 32.2% | 6.1着 | 5.4人気 | |
1992年 | 64- 62- 43-394/563 | 11.4% | 22.4% | 30.0% | 6.4着 | 5.0人気 | 安田記念 |
1991年 | 63- 61- 45-336/505 | 12.5% | 24.6% | 33.5% | 6.0着 | 5.5人気 | |
1990年 | 41- 40- 41-314/436 | 9.4% | 18.6% | 28.0% | 6.1着 | 6.7人気 | |
1989年 | 5- 3- 10- 47/ 65 | 7.7% | 12.3% | 27.7% | 6.5着 | 8.4人気 |
集計期間:1989. 3. 4 ~ 2007. 5.13
Output by TARGET frontier JV
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