天皇賞秋考査【ステップレースから考える】

　過去２１年の連対馬からステップレースについて考えてみた。勝ち馬を一番多く出しているのは同じ東京コースで行われる毎日王冠。１９８６年から１９９７年辺りは毎日王冠→天皇賞秋が王道路線のようになっていたが、サンデーサイレンス産駒が多く勝ち出すと京都大賞典を使われた馬が勝っている。サンデーサイレンスという傑出した種牡馬の登場で、ステップレースを選ばなくても勝てるようになってきた。また、調教技術の向上で休み明けでも好走している馬が目立つ。



　今年の登録馬の前走をみると宝塚記念、オールカマー、毎日王冠、京都大賞典の４つのレースに有力馬が出走している。宝塚記念から休み明けで走るのはアドマイヤムーン、メイショウサムソン、シャドウゲイトの３頭。アドマイヤムーンは予定通りのローテーションだが、メイショウサムソンは馬インフルエンザの影響をモロに受けた。宝塚記念から天皇賞秋を勝った馬にはシンボリクリスエス、ヤエノムテキ、タマモクロスの３頭がいるが、最近は宝塚記念からぶっつけで使う馬は少ない。２００５年のハーツクライは宝塚記念２着で天皇賞秋は６着、２００４年のツルマルボーイ　は宝塚記念６着で天皇賞秋は４着、２００１年のメイショウドトウは宝塚記念１着で天皇賞秋は３着など久々で人気を背負って連を外しているケースもある。



　オールカマーから天皇賞秋を勝った馬はいないが２着はスウィフトカレント、メイショウドトウ、マヤノトップガン、メジロアルダンの４頭いる。オールカマーが天皇賞秋に直結しないのは有力馬のほとんどが京都大賞典か毎日王冠を使われるからだと思う。だから、メイショウドトウやマヤノトップガンは実力があるので人気にはなったけど、オールカマーで連を外したスウィフトカレントとメジロアルダンは上位人気には推されていない。今年はマツリダゴッホ、シルクネクサスの２頭がいるが、例年ならマツリダゴッホは４人気以内に入ってもおかしくないが、今年はメンバーが揃っているのでもう少し人気が落ちるだろうね。



　毎日王冠からはダイワメジャー、アグネスアーク、チョウサンの上位３頭を含む５頭が登録。レースは例年になくハイペースでレコード決着。過去２１年で２番目に速いタイムだった１９９４年は毎日王冠を勝ったネーハイシーザーが天皇賞秋を制し、毎日王冠８着のセキテイリュウオーが２着に入った。また、３番目に速いタイムだった１９９８年は毎日王冠を勝ったサイレンススズカがハイペースで逃げたがレース中に故障して荒れた結果に。この毎日王冠で２着のエルコンドルパサーがジャパンカップを勝ち、３着のサンライズフラッグは天皇賞秋で３着だった。４番目に速いタイムだった２００１年は勝ったエイシンプレストンはマイルＣＳで２着。５番目に速いタイムだったのは昨年のダイワメジャーだった。と言うことはレコード決着になった今年の上位馬は天皇賞で好走してもおかしくないと思う。



　京都大賞典からはポップロック、デルタブルース、ハイアーゲームの３頭が登録。この３頭に共通するのが２４００ｍで強い競馬をすること。この中ではポップロックが一番対応出来るのではないかと思う。イメージ的にはステイゴールドに被るところがある。



　ステップレースからは毎日王冠組のダイワメジャー、アグネスアーク、チョウサンが最有力。次に京都大賞典のポップロック、宝塚記念のアドマイヤムーン、メイショウサムソン、オールカマーのマツリダゴッホかな。

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対象：アドマイヤムーンとメイショウサムソン

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